テイラー・スウィフト(Taylor Swift)は11日朝、米TV番組『Good Morning America』にリモート出演。2008年のアルバム『Fearless』を再録音し、新たにリリースすることを発表した。
I’m thrilled to tell you that my new version of Fearless (Taylor’s Version) is done and will be with you soon. It has 26 songs including 6 never before released songs from the vault. Love Story (Taylor’s Version) will be out tonight. Pre-order now at https://t.co/NqBDS6cGFl 💛💛 pic.twitter.com/Vjyy2gA72O
— Taylor Swift (@taylorswift13) February 11, 2021
番組開始から1時間以上待ったファンの反応は、驚きと歓喜が入り混じったものだった。テイラーは、出演と同時にソーシャルメディアに「新ヴァージョンの『Fearless』(テイラー・ヴァージョン)が完成して、もうすぐみんなに届けられるとドキドキしながら伝えています。未発表の6曲を含む26曲入りでテイラー・ヴァージョンの「Love Story」は今晩リリースされます」と投稿。コメント全文は以下のとおり。
「『Fearless』というアルバムに対するみなさんの反応を振り返ると、思わず笑みがこぼれてしまいます。私たちの間に多くの内輪のジョークが生まれ、たくさんのハグやタッチを交わし、決して失われない絆ができました。ですから、10代の時期をみなさんの側で過ごせたのは本当に光栄だったと最初に言っておきたいです。2008年より後になって知り合ったみなさんとは、近々、そういう感覚を一緒に経験できるのが最高に嬉しいです。私はようやく気まぐれで活気にあふれ、混沌としたその全体を理解できるようになりました。
『Fearless』は魔法と好奇心、青春の至福と悲惨さに満ちたアルバムです。それは、映画で見たおとぎ話のエンディングのような外観に新しくできた裂け目から、小さな教訓を学ぶ10代の少女の冒険と探求を記した日記です。新ヴァージョンの『Fearless』が完成し、もうすぐみなさんにお届けできることをドキドキしながら伝えています。『Fearless(テイラー・ヴァージョン)』は26曲を収録しています。
最初の6枚のアルバムをリメイクする理由について、たくさん話をしてきましたが、そのために私が選んだ方法が、私がどこから来たかを明らかにしてくれると期待しています。様々な理由から、アーティストは彼ら自身の創作物を所有すべきですが、もっとも明白な理由は、ただ一人アーティストだけがその作品を本当に“知っている”ということです。たとえば、私が書いた曲で『Fearless』というアルバムを形づくったのが何かを知っているのは私だけです。大好きなのに別の理由で保留になってしまった曲もあります(失恋ソングやテンポの遅い曲が多すぎるとか、曲数が多くてフィジカル盤のCDに入らないなど)。
こういった理由は今では不要になりました。みなさんに物語の全部を知ってもらい、鮮明な全体像を見てもらうことで『Fearless』の夢の光景に入ってもらうことにしました。未発表の6曲を私のヴァージョンのアルバムに収録したのはこのためです。16歳から18歳にかけて書いたこれらの曲は、やむなく後に残してきたものです。
このプロセスは想像以上に充実し、エモーショナルで、私はさらに全ての楽曲を再録音しようと決めました。私が時間をさかのぼって旅をしたのと同じくらい、みなさんがこの最初のリリースを気に入ってくれることを望んでいます。「Love Story」(テイラー・ヴァージョン)は今晩リリースされます。
真心を込めて、怖れずに。 テイラー」
小文字で記されたメッセージは、ところどころ大文字になっており、すべて合わせると「APRILNINTH(April 9th)」になることから、『Fearless』再録版のリリースは4月9日になると考えられている。

EXCLUSIVE: @taylorswift13 is dropping a new re-recorded version of her song “Love Story” at midnight! She tells @GMA she has re-recorded her entire “Fearless” album and gives us a sneak peek at the new cover! 💛💛 #TaylorSwiftOnGMA https://t.co/UQUu2QuE6O pic.twitter.com/8ZvZBmvgiR
— Good Morning America 💛💛 (@GMA) February 11, 2021
2018年にテイラーは所属レーベル、ビッグマシーン・レコード(Big Machine Records)を離れて、ユニバーサルミュージックグループ(Universal Music Group)傘下のリパブリック・レコード(Republic Records)へ移籍。その際、ファーストアルバム『Taylor Swift』から『Reputation』までの全楽曲の権利をビッグマシーン側に残していた。翌年、音楽プロデューサー/マネージャーのスクーター・ブラウン(Scooter Brown)がビッグマシーンを買収し、楽曲の権利も取得。テイラー側に権利がない状態が続いていた。
昨年11月、ブラウンはテイラーの全楽曲を売却した。その際に提示された秘密保持条項(NDA)は「暴行の告発者に対価と引き換えに沈黙を強要する」ものであり、テイラーは買戻しを断念。楽曲の権利は300万ドルで機関投資家「シャムロック・ホールディングス(Shamrock Holdings)」の手に渡った。「過去に私がした仕事をこれから発展させていくことができないのは残念です。10年以上かけて創り上げた音楽から切り離され、とても傷ついています」とテイラーはコメント。同時に再録音を始めたことを明らかにしていた。